8020表彰&弁当の日

 11月1日、2日に 恒例の三原市民保健・福祉まつりがサンシープラザで開催された。歯科医師会も医師会、薬剤師会と同じ部屋のブースで、歯科相談と口腔清掃を実施した

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 1日は8020の表彰式があり、天満市長ともに113名の受賞者に贈呈をさせていただいた。近年は100名以上が当たり前になり、歯科医師会の8020活動が実りつつあることが実感できて嬉しいです。8020とは80才で20本の歯が残っていれば、食べたい物が何でも食べることができて、健やかな老後を過ごしやすいので、ぜひ20本以上の歯を残せるようにしましょうという日本歯科医師会の活動です

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 2日は弁当の日で著名な竹下和男氏の講演がありました。残念ながら所要で途中からの聴講でしたが、元岡大小児歯科、岡崎先生よりかなり以前からご活動はお聞きしておりましたので、ライブで竹下先生を見ただけで良かったですし、本を購入してサインもいただけて良かったです

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TPC(舌姿勢補正器)でTCH治療 4 患者アンケート

最近セットした患者さんにアンケートをお願いしました
      (最下部のリンクよりアンケート結果をご覧ください)

思った以上に効果が出ているようで嬉しいというよりも驚きました
来年はもっと積極的に自信を持って症例を増やしたいと思っています
そして、多くの先生にも認めていただいて、患者さんに使っていただけたら嬉しいです

TPCをセットすると舌の位置が修正されますが
しだいにTPCを外した時も舌の位置が補正されている様になるようです
うまくいけば、最終的にはTPCがなくてもOKになりそうです
あいうべ体操などの舌の運動などを併用されたら、もっと安定すると思います

TPCのポイントは舌先を切歯乳頭付近にもってくることですので
それ以外はあまりこだわる必要がありません
ですから通常のマウスピースや上顎義歯にも
簡単にTPCの機能を付与することができます

「おしゃぶり」からヒントを得たので
TPCのキャッチコピーを「見えないおしゃぶり」としましたが
「噛めないバイトプレート」か「噛まないバイトプレート」も
意外性があって面白いかなと思うようになりました

以下のリンクをクリックするとアンケート結果をご覧になれます
術前、術後を併記していますが、赤のマーキングが術後です

 

アンケート結果

 

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TPC(舌姿勢補正器)でTCH治療 3 セット方法

TPCをセットする時にまず気をつけることは
とにかく対合歯に当たらず、咬合に関与させないように調整することです
次に、舌に当たる部分が、舌に対して受け入れられる形態かということです
研磨がしっかりされていれば、殆ど問題はないと思います

そして、暫くの間は舌先をTPCに当てるように意識してもらうように指導して下さい
また、就寝前には「寝ている時に舌先があたっていますように」と
1分位お祈りするようにご指導下さい。

最近は歯軋りや食いしばりをする方が多いので
夜にも使える大きなタイプばかりになりました
ピンクレジンの部位は削合可能な部位です

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そのために昼は少し喋りにくいけど仕方ないです
日中のTCHの患者様も夜間の歯軋り、食いしばりもありえますので
大きい方がいいかなと私も思うようになりました
大きいのを削って小さくするのは簡単ですから

最後に、TPCだけでなく舌の体操をしていただいた方がいいですね
岡崎先生の松風の連載にもありましたが
今井先生の「あいうべ体操」はおすすめです

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また、大きくてもまだ心配される患者様には単純鉤を最後臼歯にかけるとか
上顎全歯の唇側、頬側に連続して接する弧線を使えば良いと思っています

 

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TPC(舌姿勢補正器)でTCH治療 2

                                                                                                      患者アンケート結果へ

 10年以上前からおしゃぶりがTCHにかなり効き目があると思ってきたのですが、説明してもやはり人目が気になるのか、家の中でも実際にしてくださる方は少なかったです。それで英語の切歯音で習った 舌を前歯に添える 方法なども伝えるのですが、こういった方法はTCHに対して問題意識が強い人でもすぐに忘れてしまい、なかなかうまくいかなかったので、「奥歯を接触させてはいけない」ことを思い出させる仕組み(リマインダー)をうまく作れるかがキーポイントになっていました。医科歯科の木野先生が推奨するポストイットを利用する方法は、人に知られても良い場合はとてもいい方法だと思います。とにかく五感を駆使したリマインダー作りが大切でした。

 ところで、私は歯科医師になってすぐに総義歯が好きになりました。その理由は私が作った総義歯を患者さんは気に入らないと、すぐ外してしまうからでした。それでは悔しいので、いかに患者さんが総義歯をはめるように作るか、修正するかを考えるのが楽しかったからです。大げさに言えば患者さんと勝つか負けるかの真剣勝負です。こんな関係は他の歯科治療には無いと思います。

 そんな総義歯にまつわる戦いの中で、一番難しい総義歯患者さんは顎関節が安定せず、舌の位置や姿勢に問題のある人だと思うようになりました。それから顎関節に興味をもつようになり、顎にまつわる研修会を多く参加するようになりました。当時は顎関節治療は大変な割には報われないことが多く、なるべく大学や口腔外科に送り、外科手術や補綴治療をしてもらい、自身では手を出さないのが賢明と考えられていました。しかし、紹介しても治療成績はあまり芳しくないと聞いていたので、好奇心旺盛な私は何か他の方策が無いかと調べていましたら、チャールズ・マクニールに辿り着き、自分の考えに近い内容だったので大変嬉しかったです。

 それ以降もウロウロと模索しているうちに、カウンセリングにおいて、石幡伸雄先生の影響を受けた噛み癖の説明とTCHなどの説明をすることにより、治療結果がそれなりに向上してきたので満足していました。それでももっと能動的にできる治療法が他に何か無いかと考えていたら、今回の見えないオシャブリをふと思いつきました。どうしてもっと早く思いつかなかったのだろうという位、とても単純なものです。でも検証を重ねてみると、我田引水ですが有効だと思えるようになりました。

 舌に当たる突出部の形態と舌との関係は微妙ですので、ご自身で経験していただきたいと思います。おそらく突き詰めたらかなり難しいはずです。ただ幸いなことに、患者さんはそれほど難しい要求はされませんので、とにかく舌が軽く当たりやすいように調整して下さい。研磨は大切ですが、突出部の内斜面に小さな突起を付けた方が舌を誘導しやすい場合もあります

 私はアカデミックとは無縁の、どちらかと言えば一人よがりの田舎の臨床家ですので、間違った内容があるかもしれません。ですので、ぜひ、多くのご助言、ご批判をいただけたら嬉しいです。

 よろしくお願いします


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