TRP (Tongue Right Positioner) vs TPC

昨夏、ブログにて紹介したTRP (Tongue Right Positioner)の日本初の研修会が、大阪で開催されましたので参加してきました

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フランスのクロード・モクレールという女性矯正医が開発した装置ですが、舌に関する機能的な考え方は私と驚くほど同じで、アプローチ法が違いますが治療対象も殆ど同じでした
TPCを開発した時に日本では似たものがなかったので、世界に同じような装置がないものか?と類似の装置をネットでかなり調べましたが、英語で検索したのでフランス語圏は検索できなかったのか?TRPはヒットしなかったです

それで、TPCがあまりにもユニークで単純なので歯科界で受け入れられるのか?と不安を持ちながら今までやってきましたが、私とほとんど同じ考えを目前でフランス人講師が説明するのを聞き、今までやってきたことが間違いでなかったと実感でき嬉しかったです

TRPクロード

事前に自分の模型をフランスに送り、完成したTRPを自分に装着する実習も有りました。二日目にはTRP初体験の感想発表の時間がありましたが、すぐに効果を実感された受講者もいてTRPの可能性を感じることができました
私はTRPがちょっと調整不足だったのと、単純なTPCに慣れているのでセットして寝るのはかなり辛かったです
受講者の今後の経過を教えてもらいながらTRPの検証をつづけてみたいと思います



無名の海外の舌用装置に興味をもつような歯科医に会うことができたのも今回の収穫でした。舌に興味を持っているのでTPCにも興味を持っていただける先生が多くて、いつも地元では孤立無援気味なのでとても嬉しかったです
また、TPCの改良のヒントも得られて有意義でした


シンプルなTPC vs 多機能なTRP

どっちが優れているか?
未だわかりませんが、補完し合うところもありそうで、良きライバルとして負けないように改良していきたいと思いました \(^o^)/


TRP Tongue Lab社

 

 

 

 

 

 

 

TPCアンケート/TCH,ドライマウス,小顔201801


多忙で患者アンケートの集計が遅れましたが、舌姿勢補正器TonguePostureCorrector(TPC)の報告です。
今回は16ケースですが、近隣歯科からの紹介や転院の患者さんが多く個性的な患者さんが多かったです。

エクセルの表でNo.117の患者さんはTCHがひどく会話中にも噛んでしまうという珍しい主訴で、いろいろ試したが改善しないために前医より紹介されて来院されました。TPCの説明後すぐに印象を採り、2回目TPCセット、3回目あっさり治ったとのことで治療終了を希望されました。正直、少なくとももう一回来院していただきバージョンアップしたかったのですが、主訴が改善されたので必要ないとのことでした。
TPCの効果がすぐに出たためにしっかりと検証したかったので残念でしたが、TPCはTCHによく効くことを再確認できました。

 No.118の患者さんは左上大臼歯部の治療が咬合痛で長引き、追い打ちで顎関節痛も出てしまい、結局1年半以上も通ったが治らずに困っていたところ、たまたま本院の患者さんから紹介されて転院されました。早速TPCを作りセットしましたが、反応が鈍かったのですぐにバージョンアップしたら効果が出てきました。7/31TPCセット、8/10TPCバージョンアップ、8/29かなり改善、10/17ほぼ治った、10/31完治ということで補綴処置に着手できました。この患者さんのように最後臼歯の抜髄などで咬合を落とすと、顎位が不安定になり顎関節症になる患者さんは極めて多いと思います。特に舌位が正しくない患者さんはよりこの問題を生じやすい下地がありますので注意しないといけません。

 No.123の患者さんは主訴が歯軋り、くいしばりでしたが、それが減ったかどうか患者さん自身はわからないとのことでしたが、症状がかなり改善したのでうまくいったと考えています。

 No.124の患者さんは無髄歯の左上7番がしみて困るという主訴でした。歯軋りもありそうなのでTPCを作りましたら少し改善しました。そして一月後にバージョンアップしましたら、10日後には完治しました。セット後2ヶ月半でアンケートを取りましたら

 小顔になった
 口が渇かなくなり、就寝中の咳が減った

と予期せぬ効果もあったとのことでした。小顔効果はあっても驚きませんが、何も説明していないのに患者さんの自ら出た言葉なのでとても嬉しかったです \(^o^)/

あとはドライマウス関連が多いですが、うれしいことにすべての症例で効果が出ています。高齢になると夜間にトイレに行く人が多いですが、いろいろ聞いてみると口が渇いて目が覚めて、それならトイレに行っておこうという人が多いと感じました。つまりオシッコが溜まったから目が覚めるよりも、口が渇いて目が覚める人が意外と多いのでは?と考えています。だからTPCで口が渇かなくなるとトイレに行く回数が減るという回答が多いかもしれません。No.126の患者さんは口が渇かなくなり、夜中に起きるのが5,6回が1,2回に減ったという著効例になっています。

 

アンケートまでいただける患者さんは基本的には経過の良いケースであることが多く、アンケートまでたどり着けない患者さんはTPCセット総数の20%程度と考えていますので、その点を勘案してレポートをご評価下さい。


患者アンケートPDF NO.116-131(16ケース)

患者アンケートエクセル すべてNo,131(128ケース)

患者アンケートPDFすべてNo.131(128ケース)