最近は歯を抜いた日に、インプラントを埋め込むことができるようになったと聞きましたがどうなんでしょうか? 抜歯即時埋入インプラントと言うようですね。

以前は際物扱いでしたが最近は風向きが変わってきました。インプラントメーカー各社が抜歯即時埋入用の製品を揃えてきました。河田歯科医院はその中でも特に 優れていると評価されているHAタイプのインプラントを使用していますが、最近人気急上昇中でマイナーからメジャーになりつつあります。他のインプラント メーカーも同様のHAタイプの製品を出して追従してきています。
抜歯してすぐにインプラントを埋入すると、オペの回数が少ないだけでなく、骨のロスが少ないなどいろんなメリットがあります。こちらも参考にしてください。

インプラントって何年くらい持ちますか?

私が最初にインプラントを手がけた25年ほど前は、5年持たすことが最低目標でした。その後10年が最低目標になりしました。最近は10年はほとんどクリア できるようになり、何年持たすというよりも、より難しい症例を見た目よく、苦痛を少なく、短期間になどという目標に変化してきたと思います。ですから今は 普通の条件ならば何年持つという心配はされなくていいでしょう。それよりも口腔清掃の徹底と定期検診の継続をしてください。それで十分でしょう。

私は上の奥歯にインプラントを植えたいのですが、骨が少ない場合はインプラントができないと聞きました。本当でしょうか?

上の奥歯の場合は上顎洞という骨の空洞が問題になります。蓄膿症(副鼻腔炎)の時に膿が溜まる場所ですが、最近ではオプションの処置をしてしっかり対策すれば殆ど対応できるようになりました。サイナスリフト法やソケットリフト法といわれる手術法です。河田歯科医院ではHAインプラントと相性が良いので手術が簡単に済ませられる、患者様の身体的負担が少ないソケットリフト法を採用しております。ただし、高度なインプラント治療にはCT撮影は必須ですが、おかげで上顎ではインプラントができないケースは激減しました。

インプラント手術って骨に穴を開けて埋め込むのですね。考えるだけで痛そうですが、どれくらい痛いのでしょうか?

インプラント手術は骨に穴を開けますので、すごく痛いイメージが私にもありましたが、実際のところ骨は意外と痛みを感じないものです。もちろん痛みに対する 感受性は個人差があるので、ばらつきはありますけど、骨よりもむしろ歯肉を剥がす面積の方が痛みや腫れに関係します。ですから、最近は歯肉を剥離しない手 術法が注目されるようになりました。
すべてのケースで可能というわけではないですが、CTの3D画像を利用して以前よりは安全に適応することができるよう になりました。もちろん河田歯科医院で採用しているHAインプラントはこの歯肉を剥離しない手術法、フラップレス手術法にも適したインプラントで手術時間の短縮、術後の痛みや腫れの軽減が望めます。

タバコを吸っているとインプラントの成功率が悪くなると聞きましたが本当でしょうか?

簡単に言えば本当です。喫煙が健康に与える影響については多くの研究があり、 喫煙の血管収縮、血流阻害、白血球の機能障害などがインプラント治療に悪影響を及ぼします。非喫煙者に対し、喫煙者は2倍近い失敗が見られたという報告もあります。 インプラント治療期間だけでの喫煙でも成功率を高めると言われていますので、この機会に喫煙されたらいかがでしょうか?

歯が抜けたままにしていると噛み合せが狂って、顔が変形すると利きましたがそんな事が起きるのですか?

本当です。ですから抜けた部位を何かの方法で補填する必要があります。義歯、ブリッジ、インプラントが考えられますが、費用を考慮しなければインプラントが お奨めです。特に初めての歯の欠損ならばイチオシです。
その訳は他の歯に迷惑をかけないからです。他の方法は何らかの迷惑を与えるので、迷惑を受けた歯の 寿命は短くなります。歯が抜けるたびにインプラントをして、メインテナンスをしっかりすれば、8020も簡単に達成できると私は思います。
ですから長期的 に見ると、インプラント治療は贅沢な治療はいえません。おそらくトータルコストはあまり差がないのではと思います。

インプラントをした後はメインテナンスが必要と聞きましたが、これも費用が高いのでしょうか?

インプラントを意識する必要はありません。ご自身の歯と歯肉のために2~3月ごとにPMTC(歯のクリーニング)をお受けになられることをお勧めします。これで十分です。費用もインプラントがあるからといって高くはなりません。通常と同じく保険診療です。

インプラントを埋め込んでから、冠が入って噛めるようになるにはどれほどの期間がかかりますか?

治療期間は骨の状態や抜歯即時埋入かどうかで左右されますが、下顎の場合は通常2~3ヶ月位、上顎の場合は2.5~3ヶ月位で歯を装着することができます。
ただし、抜歯即時埋入やサイナスリフト法を使った場合は、上記期間にプラス1~2ヶ月となります。本院が採用しているHAインプラントは治療期間を短めに できる優れたものです。

インプラントって骨に穴を開けて入れるそうですが、安全性は大丈夫でしょうか?

インプラントを入れること自体は特に問題は起きていないようです。一番問題になるのは下の奥歯にインプラントを入れる手術時に神経や血管が入っている管(下顎管)を損傷することです。それを防ぐた めに、普通の平面的なレントゲンだけでなく、立体的に把握できるCTの利用が望まれます。
CTを使っても完全とは言えませんが、安全性がかなりアップするのは確かですので、全症例にCTを使うようにしたいと思っています。

インプラントをするメリットは何でしょうか?

私が一番のメリットと思うのは、1本歯が抜けた時に、代わりにインプラントをすぐ入れるケースです。普通は両隣の歯に負担を強いることになり、結果的に両隣 の歯の寿命を短くしてしまいます。
インプラントだと負担を強いないので、1本の歯を失っても、歯列全体への悪影響が少なく対応できます。このことが歯列全体が長持ちすると思います。患者様的には取り外しの義歯にならざるを得ない場合でも、義歯の代わりに対応できることがメリットに感じられると思います。