河田歯科医院の歯周病の治療の特徴は歯周外科手術が極めて少ないことです
正直少なすぎるのでもっと手術をしたいのですが、患者さんが手術を希望しないので、実際のところ歯周外科手術は殆どしてません。ただ残すことのできないまで悪化した歯(というか歯根)の抜歯はけっこうあります
歯周病の治療の手順は急性処置後、まず検査(レントゲン検査、ポケット検査など)をして状況を調べます。それから初期治療(ブラッシング指導、歯石除去など)を丁寧におこなってから様子を見ます。多くの患者さんはこれでひとまず落ち着きます。
ここでポケット検査を再度して、改善具合を確かめます
軽度の歯周病の患者さんはこのあとホームケアを一生懸命していただいて、時々医院にチェックに来ていただけば大丈夫です
中等度の歯周病の患者さんはさらに口腔内を6ブロックに分けて、時間をかけて歯石を取ります。病状により少し注射麻酔が必要な場合もあります。ブラッシングなどのホームケアがレベルアップするように説明と指導をします
再度の歯石除去が終わったら、またポケット検査をして改善具合を確かめます
この時点で分析してどうしても残すことのできない歯は抜歯をします。ただ抜歯を拒否にされて残すことがありますが、抜歯すべき歯はいろいろと手を尽くしても治癒に至ることは極めて稀でダメなものはやはりダメです
そして抜歯するほどではないが、まだ悪いところがある歯は歯周外科手術をすることになります
しかし河田歯科医院では多くの場合、この“抜歯するほどではないが、まだ悪いところがある歯”にひどい自覚症状がないので、私が手術しましょうかと問うても、患者さんは「全体的にかなり良くなったし、悪いと言われるところも今それほど問題ないのでしばらくこのままでいいです」と返答されます。その結果歯周外科手術がほとんどなくなってしまいました
私見ですが、手術をしなくても、ホームケアと歯のクリーニング(PMTC)など保存的な処置をきっちりと続けると、3年経てば手術をしたのを殆ど同じ結果(患者さんの感じとしてで、歯科医師としてではないです)を得るケースが多いので、私も歯周外科手術を強くすすめる気になりません。ただ、改善するのに時間がかなりかかるので、その点を了承していただくことが必要です
歯周外科手術をすると手入れや管理がしやすくなるのですが、それでも手術後はホームケアと歯のクリーニング(PMTC)など保存的な処置は必要で、それをしないと元の木阿弥になります。当然ですが手術が万能ではありません
もちろん歯周外科手術を否定する気もありませんし、発展途上の再生治療の可能性も理解しているつもりです。でも、時間をかければ、手術をしなくてもそこそこ治るというのは真実で、選択肢の中に入れるべきだと思います
個人的な理想としては、長期的な保存的な処置後にどうしても治らないところを歯周外科手術するのが良いと思っています。
なを、より確実な治癒に禁煙、栄養管理、ストレス管理などが大切です
参考
歯周外科手術をしなくても治るか?
https://dental-diamond.jp/docchi/9811/index.html