少し前のことですが、近くの病院施設内で定期的に開催されている「すずらんカフェ」で歯科の視点から認知症予防のお話をさせていただきました。
「すずらんカフェ」は認知症に関わる交流の場で、孤独になりやすい高齢者が集まりコミュニケーションやアクティビティを楽しめみながら多くの知識も学ぶことができますので、認知症予防にもなりますし、他の家族と交流したり介護にたずさわる専門家に相談ができたりするので、高齢者だけでなく介護する家族にもメリットがあります。
今回は特に舌をキーワードにしてお口の渇き(ドライマウス)や誤嚥、食事の仕方などについて、あまり聞かれたことのない内容で30分近くお話させていただきました。
こんな図を見られたことがありますか?
フレイルという言葉は虚弱という意味ですが、国は虚弱を防いで健康寿命を長くしよう(いわゆるピンピンコロリ)と考えており、「すずらんカフェ」もその考えに沿った活動の一つです。
次の図はメタボリックドミノといわれるもので過食,運動不足等の生活習慣が肥満,インスリン抵抗性を引き起こ し,これらが共通の原因となり,血圧上昇,耐 糖能異常,脂質異常が生じることにより、ドミノ倒しのように負の連鎖が始まってしまいます。
図をよく見ていただくと最初は虫歯、歯周病とありますね。つまり噛めなくなったら食事内容が食べやすいものばかり、つまり糖質(ご飯、麺類、パン、パスタ、お菓子など)が多くなり体調に悪影響を及ぼすということです。
昔から老化は 歯、目、◯ら から始まると言われてきましたが正にその通りですね。
歯に限らず健康は一朝一夕に得られるものではないですから、年を取ってからではなく今日から気をつけていただき、より多くの方が健康寿命をより長く生きていただきたいと思います。