おしゃぶりのススメ(顎関節症、TCH)

顎関節症の患者様にはいつも説明している事なのですが

お口に食べ物が入っていない状態の時、つまり空っぽの時に
上下の奥歯がお互いに触れていないことがすごく大切です

それをしないようにするために、いろいろな対策をお伝えしてきましたが
なかなか癖を是正するのは難しく改善しない方も多く、最終的に辿り着いた方法は?

難しく言えば、舌の位置と下顎の位置が大切なのですが
一番簡単な対策は、ナント、おしゃぶりを咥える なんです

oshaburi2

このオッサン頭イカれてるか?
と思われそうですが、本人はいたって真面目にやっています
他にもやり方は有りますが、すぐ入手できて極めて安全な器具ですので
この方法をご自宅で実行することをおすすめしています

外出時にはおしゃぶりがある時と同じように
舌や下顎の位置を保つようにして下さい

エアーギターというものが遊びが有りますが
それと同じくおしゃぶりは無くても在るか如く
エアーおしゃぶりして下さい

ただ、診療室でこの方法を患者様にお伝えすると、みなさんビックリされます

ですが、おしゃぶりを咥えると自然と舌の位置と下顎の位置がかなり良くなります
あごが痛い、奥歯が痛い、首や肩が凝る、頭が痛いなどの時に
騙されと思ってご自宅でおしゃぶりを咥えてみて下さい

タバコのフィルターとか細めのチューブで代用できます

かなりの方が効果を体験できるはずです

顎関節症は忙しい時、体調の悪い時、下を向く時間が長い時などに
症状が出ますので、ぜひお試し下さい
とくに真面目に黙々と仕事をする人に症状が出やすいです

 

最後に顎関節症は極めて簡単に言えば
1 奥歯ばかりで噛んでいると下顎が後退して悪化します
2 前歯で噛むと下顎が前進するので治りやすくなります
ですので前歯で噛むことを意識して下さい

 

また、知人に教えてもらった別の方法ですが
お経のごとく ナ~ と籠った感じで声を出すといい位置をキープできるそうです

私も試してみましたが、なるほどと思いました

2 Responses to “おしゃぶりのススメ(顎関節症、TCH)”

  1. 鳥取市 吉田です。 on

    河田先生、こんにちは、鳥取の吉田です。
    早速コメントいたします。

    おしゃぶりを咥えると噛んでいる事の違いが重要かと感じています。

    河田先生の仰る通り、口唇と舌でおしゃぶりを固定すると下顎が離開してくれますね。
    ここで、咀嚼筋を使わせない指導が重要かと感じました。
    「ナー」 の発音の件も、一度舌先が口蓋に触れる必要がある事から有用であると思いました。

    しかし、乳児に咥えると噛むの違いは、、、、

    おしゃぶりは別の意味で注目しています。
    嚥下が成熟していく過程で、乳児は、口腔全体の容積を使い、成熟していく事で、使用する容積が減少していくのではないかと想像しています。

    返信
    • kawatadc on

      吉田先生、コメントありがとうございます

      おしゃぶり法はTPCを作るきっかけの一つですが、ご質問の乳児に咥えると噛むの違いは、、、、あまり気にしていませんでした。咥えて舌を前上方に誘導することが目的ですが、バイトさせると下顎が前に出るので、舌も多少は前に来るということでぎりぎりOKと考えていました。
      ただ、大人にもすすめていましたが、上手に活用された方はごく少数でした。TCHを患者さんに理解してもらうのは、何度も説明をする時間が必要なので対応しきれないのが現実でした。
      でも、この試行錯誤の後にTPCにたどり着きました。TPCは咥えることも噛むこともありません。

      返信

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