数年前から気になっていましたが、中学校の歯科検診していると、むし歯は激減し歯肉炎も多少改善してきているのに、口唇が乾燥して腫れ気味の生徒がすごく多い。こんな生徒はいつもお口ポカンで口呼吸していて、間違ったゴックン(嚥下)をしている可能性が高い。しかし、本人、両親、教師のいずれもがその事実に気づかず放置されているので、問題提示したいと思います。
口呼吸でおきやすい問題をビックリするものから並べると
(赤字はクリックするとリンク先へ飛びます)
アデノイド顔貌 (お口ポカンの間延びした顔になってしまいます)
自己免疫疾患 (リウマチ、IgA腎症など)
いびき (子供でさえも無呼吸症候群になります)
アレルギー (乾燥によりノド周囲の免疫系の機能低下)
出っ歯 (前歯が出ているか、下顎が引っ込んでいる)
口臭 (口臭の最大の原因は乾燥です)
風邪 (鼻がつまり、よけいに口呼吸になる負のスパイラル)
むし歯、歯肉炎、歯石、口唇の荒れ&肥厚
他にもきりがないほどたくさんあります
呼吸や嚥下が絡むので耳鼻咽喉科とダブる話だが、大きな問題起こす可能性があるのに、積極的に口呼吸を治そうという取り組みはなされていない。ぜひ、ご両親や教育機関にこの大問題を認識していただき、積極的に取り組むようにしていただきたいと思います。ただでさえ少子化が問題なのに、放置すればこんな多くの子供が成長した時に、無呼吸症候群だけに限っても莫大な社会的な損失が生じると思います。
まずは手軽に取り組みやすい対策は あいうべ体操 などの舌の体操です
私の一工夫は
最後の べ~ は舌を下に伸ばすのではなく、舌をまっすぐ前に突き出す ようにして下さい
そうすると首の後がすごく刺激されますが、これが大切と思います
もっとマニアックなら、お経を唱えるような低めの声で
な~ら~に~ゆ~け~~~~
がおすすめです
お経のように「な」と「ら」を唱えると舌が口蓋に近づきますよね
そして最後はやはり「け~」で思いっきり舌を前に突き出して
後頚部が痛くなるまでしてください (^^)
口呼吸は赤ちゃんの時から始まることも多いようです
丁寧な正しい育児は手間がかかりますが
長期的にみれば、一番手間の掛からない育児になると思います
本院ではいよいよTPCを幼児のお口ポカンに応用開始しました
いい結果が出ると信じていますが、さて、どうなるか?